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9月、新年度を迎えたパリ。 まだ日射しに夏の面影が残っていますが、パリジェンヌ達はすでに秋の装い。 ブーツを履き、ざくっとストールを巻いて街を闊歩しています。 秋、日本はブライダルシーズン。ということで、今回はブライダルのデコをご紹介しましょう。

フランスの秋は雨が多いせいか、5、6月が結婚式のピークです。 夏のバカンス中に親戚一同が集まって、田舎でガーデンパーティーという話もよく聞きます。 私たちが手がけた、あるカップルの結婚式装飾は1日4ヶ所に渡りました。 まずはパリ郊外のサンジェルマン・アン・レイ市役所で、結婚証明書にサイン。ブーケとブートニアをお届けしました。 その後、同市の教会でセレモニー。 続いてブーローニュの森に移動して、レストランでカクテルパーティー。 夜はパリに隣接する別の市でディナー。 5人のフローリストが2班に分かれて、あちこち移動しながら飾り付けと撤去を行いました。

ブーローニュの森にある二つ星レストランで行われたブライダル・パーティーには、神戸と横浜からいらした、おふ たりの方が「研修コース」に参加してくださいました。 長い茎のついたユーチャリス500本を使ったデコ。「日本では、まず見られない〜」と喜んでいただきました。

現地でブライダル・ブーケを作ったとき。ヴァルダのオーナーが私にそっとささやきました。「YUMI、実は長いアイ ビーがなかったんだ。ちょっとその辺に行って、採って来てくれる?」「・・・」 レストラン横の森で木にからんでいるツタを、そぉーっと剥がしてきました。 これは、まだいい方。翌週も同じスタイルのブライダルブーケ依頼があったのですが、またまたオーナーが私にささ やくことには「YUMI、中庭に行って、こっそりアイビー採ってきて」。場所は天下のパレスホテル。その中庭からア イビーを切ってこい、だなんて・・・ 庭の手入れを装い、誰にも咎められませんでしたが、ちょっとドキドキでした。

9月下旬に区役所で結婚式を挙げる、パリ在住の日本人ヘアデザイナーとキュイジニエ(シェフ)のカップルから「 ブライダル・ブーケを作って」というお話をいただいています。とてもきれいなお顔立ちでスタイリッシュな彼女に 、どんなお花を選ぼうか、楽しみです。


斎藤由美 Yumi Saito
信州でフラワーアレンジメント教室主宰後、2000年にパリへ花留学。 「クリスチャン・トルチュ」にて最高級ホテル やファッションショー、超豪華なブライダルなどの花装飾を行う。 ジェーン・バーキンらセレブへのブーケも多数製作。
現在はフリーで、旅行中1人でも参加できるレッスンを随時開催。 フラワーブティックめぐり・ランジス花市場見学を組み込んだ 「パリ花研修ツアー」のコーディネートも手がける。
10年来、フリーライターとしても活動。 2006年、ダイヤモンド社から「パリ」と「花」「おいしいもの」が好きな 人に役立つ本を出版予定。カルチェ・ラタン在住。





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