Prologue
今からちょうど6年前の4月。 満開の桜に励まされて、1人パリに発ちました。 なんのツテもコネもなく、それでも「どうしてもパリスタイルのブーケを、それもクリスチャン・トルチュで学びたい!」 という執念のようなものだけは持っていました。 こちらで知り合った人々の協力と、日本から届く応援のメール、そして話すと長くなるのですが「なんてドラマティック!」といわれる出逢いがあり、トルチュの門を叩き続けた半年後、「不可能」とさえいわれていた念願がかない ました。 当初1年間の滞在予定が、パリの花、人、生活にすっかり魅せられてしまい、パリ在住も7年目になりました。 好きな場所で、好きなことをして暮らせることに感謝しつつ、パリとお花が大好き!な皆様にも、すばらしい花装飾 をご覧いただけたら、と思っています。
![]() 世界の名だたる宝飾店が並ぶヴァンドーム広場。その一角に堂々と構えるのが創業1889年のホテル・リッツです
。ココ・シャネルが晩年を過ごしたのも、確かここだったと記憶しています。
ホテル地下に花のアトリエがあり、数人のフローリストが朝6時からレストランのプランツや、ロビー、サロンなど に飾られたアレンジメントのメンテナンスを行っています。 ![]() 彼らのスタイルは大きなワイングラス状の花器に、モンステラの葉をまいたオアシスを入れ、ミリオンバンブーを中
心に立て、上と左右に向かってコチョウランを挿す、というもの。
ホテル側から、フラワーブティック【VARDA】に「フラワーデコレーションにモダンな風を取り入れたい」という依 頼があり、3月上旬【VARDA】によるリッツのトータル・フラワーデコレーションが行われました。 ![]() 花と花器をいっぱいに積んだトラック2台に分乗したスタッフ6人が、リッツに到着したのは深夜2時。朝7時まで
にロビー、サロン、レストラン、ギャラリー、バーなど大作の多い活け込みを終わらせなくてはなりません。
ちなみに同じく最高級クラスのフォーシーズンズ・ホテルでは、フラワーデザイナーのジェフ・リーサム氏が率いる 黒装束のスタッフが、日中、お客様の前でパフォーマンスさながら活け替えを行っています。 また私がトルチュにいたころ、ホテル・プラザアテネ内のレストラン「アランデュカス」に毎週2回、いけ込みに行 っていましたが、スタッフ・オンリーの廊下まで大作を運び、水と花を入れ替え、台車に乗せて元の場所に戻す、と いう方法でお客様の目につかないよう配慮。作業は午後おこなわれ、深夜勤務ではありませんでした。 ![]() さて、フラフラになりながら、お客様が動き出す前にリッツの全館装飾を終えた私たち。 (私も一応、VARDAの共同経営者としてコラボしているので、イベントの時や忙しいときはお手伝いに行くのです
リッツのオーナーから絶賛のお言葉を頂戴したそうで「今後、定期的に装飾をすることになったら毎朝5時から仕事 だぞ」とVARDAのオーナー。「誰がやるの?」と、話はそこで止まりましたが、決まったらもちろん、やりますよー 。 ![]() 日本から「パリでレッスンを受けたり、お花屋さんでプチ研修をしたい」というツアーのコーディネート依頼もある
ので、日本から来たみなさまにも、リッツでの体験いけ込みができたら、と考えています。
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